理事長挨拶

老い・病・死に向き合って味わい深い人生を生きる

認定NPO法人千葉県東葛地区・生と死を考える会 

理事長  竹内 啓二

 この度水野治太郎前理事長(現名誉会長)の後を受け、理事長を務めることとなりました。

 日本は超高齢社会となり、多くの日本人が老いと死を経験する時代が近づいています。そして老い、病、死に関する関心が高まっています。老いをどう生きるか、病を得て病とどう向き合うか、死が近づいてくる老いの日々で死をどう考えるか、そして人生の最終章をどう生きていくか、といった課題が私たちの前にあります。もちろん若くても死に直面している方もいるし、愛する家族との死別も避けられません。

 それぞれの人が引き受ける様々な状況・運命をどう意味づけするか、ということが重要です。

 当会の活動には次のようなものがあります。月例の講演会、学習会を行い、生と死に関して、医療者、専門家、ボランティア、家族を亡くした方などからお話を聞き、学びます。小グルー

プに分かれて、互いの死生観を語り合う「デス・カフェ」も行います。

 「社会貢献活動」も当会の主要な活動です。第一は、患者とその家族を支えるための活動です。内容は病院、施設、ホスピス等に入り、患者さんにアロマ・トリートメントをして差し上げながら傾聴に努める活動です。第二の活動は、大切な家族が病死・突然死・災害死・事故死・自死によって喪われ、大きなこころの痛みを受けている人々に寄り添うグリーフケアの活動です。

 またこれらのボランティア活動に従事する人を育てるために、麗澤大学オープンカレッジの講座として「ホスピスボランティア養成講座」「グリーフカウンセリング講座」を開催しています。
 老い、病、死、そして別れ、喪失といった人生の苦しみを受ける人間の弱さに触れ、そこから味わい深い人生をつむぎ出して。皆様が、当会の活動に関わることを通して、豊かな人生、意義深い人生を歩んでいかれますよう願っております。

竹内啓二の略歴(麗澤大学名誉教授・公益財団法人モラロジー研究所 道徳科学研究センター 人間学研究室 客員教授)

2002年〜2003年 米国ジョージタウン大学ケネディ倫理研究所客員研究員を務め、ケアの倫理を研究。ホスピスでボランティアも行った。2018年3月まで麗澤大学国際経済学部・麗澤大学院国際経済研究科教授。2020年2月までNPO法人千葉県東葛地区・生と死を考える会副理事長を務めた。専門分野:近・現代のインド思想、比較思想、死生学、生命倫理学。

 [著書]近代インド思想に関する著書の他、死生学に関連して以下のような著作、翻訳がある。

「タゴールの死生観」(小田川方子・欠端實 編著『生と死の深みーーアジアとヨーロッパにおける再発見』廣池学園出版、1997年)所収、「死別の悲しみの癒し」(小田川方子・欠端實 編著『「癒し」の思想ー伝統から未来へ』麗澤大学出版会、2002年)所収、(翻訳)リン・アン・デスペルダー「デス・エデュケーションの使命ー死を学び、感じ取ること」(水野治太郎、日野原重明、アルフォンス・デーケン編著『おとなのいのちの教育』河出書房新社2006年)所収


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